朝なかなか起きられない、だるい、すぐ疲れてしまう…などの症状が現れる低血圧。
ホルモンの関係からも特に女性に多いと言われ、低血圧だと感じている方も多いのではないでしょうか?
もし不調が続いている場合は、そのまま放っておくと深刻な状況に陥る恐れがあります。
今回は低血圧の原因や、私も気をつけている食生活を中心とした改善方法についてお話しします。
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低血圧とは?
血圧とは、心臓から血液をポンプのように送り出す時に血管に与える圧力のこと。
高血圧と異なり、低血圧は明確な診断基準がありませんが、一般的には最高血圧(収縮期血圧)が90mmHg以下、最低血圧(拡張期血圧)が60mmHg以下と言われています。
測定する時の体調や時間帯、ストレスレベル、服用中の薬などによっても数値は変わります。
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低血圧であっても健康で自覚症状がなければ特に治療の必要はありませんが、次のような症状があり日常生活に支障をきたす場合には治療が必要となります。
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低血圧の症状
低血圧の代表的な症状は以下のようなものがあります。
- 朝起きるのが辛い
- 疲れやすい
- めまいや立ちくらみ
- 食欲不振、胃もたれ
- 頭痛
- 冷え
- 視力障害
- 集中力低下
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また、重症化すると、いわゆる「ショック」を引き起こし、命に関わる病気へ発展してしまう恐れがあります。
脈が弱く頻繁になったり、冷や汗が出たり、呼吸が浅くなるなどの症状が見られたら直ちに病院を受診してください。
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低血圧の原因
慢性的な低血圧は遺伝や体質によるものもあるとされていますが、考えられる原因は以下のようなものが挙げられます。
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- 徐脈、心臓弁疾患、心臓発作、心不全など心臓の問題によるもの
- 甲状腺疾患、副腎不全、糖尿病などの内分泌の病気によるもの
- 献血や大怪我による血液量の減少
- 水分不足
- 栄養不足
- 妊娠中
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また、横になった状態や座った状態から急に立ち上がったりするとフラっとする「起立性低血圧」も多く見られます。
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低血圧の改善方法
低血圧の改善・予防のためには、十分な睡眠をとり、無理のない運動を習慣化し、生活リズムを整えることが大切です。
食生活においては以下のことを心掛けてみてください。
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・3食なるべく決まった時間に食べる 朝が辛くて食欲が出ない方はフルーツやスープなど少量でも。朝昼晩と規則正しく食べることで代謝がアップし、冷えも改善します。
・水分をしっかりとる 水分不足は血液量が減り低血圧の原因になります。1日コップ6〜8杯を目標に。
・バランスよく食べる 炭水化物だけ、サラダだけ、などとならないよう、タンパク質や良質な脂質もしっかりと摂りましょう。
・塩分をきちんと摂る 塩分には交感神経に働きかけて循環血液量を増やす働きがあります。使う塩は精製塩ではなくミネラルが残っている天然塩(海水塩、岩塩など)がおすすめです。
・赤血球の生成に役立つビタミンB12、葉酸、鉄分を摂る
上記の栄養素が多く含まれている食品
ビタミンB12・・・牡蠣やアサリなどの魚介類やレバーなどの肉類
葉酸・・・レバー、枝豆、ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、イチゴなどの果物
鉄分・・・イワシやマグロなどの魚、赤身肉やレバーなど(ヘム鉄)、ひじきなどの海藻類、豆類、プルーンなど(非ヘム鉄)
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・ゆっくりよく噛む 低血圧の人は胃が弱い傾向があります。ゆっくりよく噛んで、胃に負担をかけないよう食べ過ぎにも気をつけましょう。
・スパイス・香味野菜をとり入れる にんにく、生姜、唐辛子やカレー粉などのスパイスには血液循環を良くし体を温める効果があるので、ぜひ積極的に。
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低血圧気味の方は、少し食生活を見直すだけで症状が軽くなるかもしれません。
最近体調が優れないな…と感じる方は、ぜひ上記の方法を試してみてくださいね。
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<参考文献>
health direct "Low blood pressure (hypotension)"https://www.healthdirect.gov.au/low-blood-pressure-hypotension
Mayo Clinic "Low blood pressure (hypotension)"https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/low-blood-pressure/symptoms-causes/syc-20355465