ダイエットをしよう!と思った時、やはり気になるのが食べ物のカロリー。
消費カロリーよりも摂取カロリーを少なくすることは、ダイエットをする上で勿論大切ですが、「血糖値を上手にコントロールすること」が太りにくい体づくりへの重要なカギとなることをご存知ですか?
カロリーだけに縛られるダイエットはやめよう
私は過去に食事内容や摂取カロリーを記録できるアプリを使って、食べたものを一つ一つ入力してカロリーを計算していたことがありました。
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でも、私はそれがだんだんストレスになってしまって。
高カロリーな食品が全て悪者に見えて、低カロリーやゼロカロリーと書かれた商品ばかり手に取るようになったり、高カロリーなものを食べてしまった日にはものすごい罪悪感に押しつぶされそうになりました。
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カロリーだけに縛られて体に必要な栄養素が取れないと、その反動でどか食いやリバウンドの原因になります。
カロリー制限をして空腹感に耐える辛いダイエットは、心の健康にもよくない影響を与えることを身をもって経験しました。
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血糖値のしくみ
血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖の濃度のこと。
食事をとると、食事中に含まれる糖質が体を動かすためのエネルギー源あるブドウ糖に変えられ、血液中に運ばれて血糖値が上がります。
血糖値が上がるとインスリンというホルモンが分泌されて血糖値を下げようとしますが、このインスリンが過剰に分泌されると、使われなかった糖を脂肪に変えて体に溜め込んでしまう働きがあります。
血糖値の上昇が緩やかであればインスリンが過剰に分泌されることはありませんが、空腹の状態からいきなり糖質主体の食べ物をたくさん食べてしまうと、血糖値が急上昇しインスリンが必要以上に分泌されてしまうことに。
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また、血糖値の乱高下は、食後すぐの空腹感・眠気・倦怠感を引き起こし、低血糖状態になることで甘いものへの欲求を更に高めてしまいます。
太りにくい体を作るためには血糖値を緩やかに保つことが大切なのです。
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血糖値を緩やかに保つポイント
1.精製または加工されていない炭水化物を選ぶ
砂糖たっぷりのジュースやお菓子、精白された米や小麦などは精製・加工により栄養がほとんど失われている状態。血糖値を急上昇させて、すぐに空腹感を感じてしまいます。野菜・果物・全粒穀物・ナッツ・豆類など、自然の状態に近い炭水化物を選ぶようにしましょう。
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2. 食物繊維とタンパク質をしっかり摂る
食物繊維やタンパク質を多く含む食品には糖の消化・吸収を遅らせる作用があり、そのため満腹感が持続します。トーストだけ、そうめんだけ、など炭水化物オンリーの食事にならなよう、野菜・果物・きのこ・海藻類などの食物繊維や肉・魚・卵・豆類などのタンパク質を毎食摂るように心掛けましょう。また、食べる時は「野菜→タンパク質→炭水化物」と食べる順番も意識して。食物繊維の作用によって後から食べる糖質の吸収を穏やかにしてくれます。
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3. よく噛んでゆっくり食べる
ゆっくり食べることは血糖コントロールにも影響することが報告されています。よく噛んで味わって食べることで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎ防止に。つい早食いになってしまうという人は、いつもより5回多く噛むことを意識してみてください。
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4. 朝食を抜かない
朝食は脳にエネルギーを送り、代謝を上げて1日を元気に過ごすために大切なもの。朝食を抜いてしまうと、空腹状態が長くなり、お昼までにお腹が空いて必要以上に食べてしまい、太る原因となってしまいます。朝は食欲がない…という方に無理して食べましょうとは言えませんが、空腹を感じる前のなるべく早い時間に、果物やヨーグルト、スープなどを少し摂るなど、その日の体調に合わせて選択を。
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5. 間食を上手に摂る
空腹の状態が長いと、次に食べた時に血糖値がぐんと上がってしまいます。最初の血糖値のグラフにも示したように、間食を摂ることは血糖値を緩やかに保つことにつながります。「3食決まった時間に食べるのが難しい」という方は、空腹を感じる前に少しでも口にできるといいですね。
ナッツ、ヨーグルト、チーズ、高カカオチョコレート、ゆで卵など、間食にも栄養素を補えるものを選んで。血糖値の上がりやすいスイーツなどは空腹時を避け、量を減らしてたまのご褒美に楽しみましょう。
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6. 良質な油と酢を味方に
油はカロリーが高いからとダイエット中は避けられがちですが、三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)の中で血糖値の上がる速度が最も遅いのが脂質。えごま油やアマニ油などのオメガ3系の油や、エキストラバージンオリーブオイルなど良質な油を選びましょう。
また、お酢にもコレステロールや血糖値を下げる効果があるので、ビネガードリンクにしたり、オイル+酢のドレッシングにしたりなど、毎日の食事に上手に摂り入れたいですね。
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まとめ
血糖値を上手にコントロールすることで、無理なく太りにくい体を目指すことができます。
また、お水をたっぷり飲む、体を動かす、十分な睡眠をとるなど、ライフスタイルを見直すことも、血糖値を緩やかに保つ上で大切です。
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カロリーだけにとらわれて自分に制限ばかりかけてしまっては、気持ちにも無理が生じます。
食べたいものを食べられることに感謝し、美味しく味わって食べること。
少しの心掛けをしながら、一人で食べる時も誰かと一緒に食べる時も、食事の時間が楽しいものでありたいなと思います。